(#008)

復刻シリーズ 第58弾!!それにしてもJavaの話だと古いとほんとに賞味期限切れだな

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2001.09.26 Vol.414 ━━━━━
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 ■□■  日刊「WEBのツボ」 〜次世代WEBマーケティングを読む〜
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【○】本日のお題 「ツボによく利くJAVA & DB」(#008) ━━━━━━━━━━
                             福井修@Fsys

▽ Tomcat4.0 導入

Tomcat(Servletコンテナ)の使いこなしは、JavaによるWeb-DB連携システム構築の際
の大前提となります。入門の為に、インストールの解説をしておきましょう。

【準備】
Tomcat自体は、Windowsでも動作しますが、今後もnimda等の標的になるので、この際
Linuxにしましょう。Linuxでroot権限のあるマシンが準備できているものとします。

【Linux Java開発環境のインストール】
はじめに Java 2 SDKをインストールします。
雑誌の付録CDや http://java.sun.com/j2se/1.3/ja/download-linux.html からget
します。2001/09/26現在では、j2sdk-1_3_1_01-linux-i386.bin(26,239,779 bytes)
が最新です。

□ バイナリファイル自己解凍
・ rootになって
$ su -
Password:
# cd /usr/local
・ j2sdk-1_3_1_01-linux-i386.bin ファイルをそこにコピー
・ 実行権限を付与
# chmod 755 j2sdk-1_3_1_01-linux-i386.bin
・ 自己解凍バイナリファイルを実行
# sh ./j2sdk-1_3_1_01-linux-i386.bin
・ バイナリライセンス条項が表示され、条項に同意する場合は
  「y」入力
・ 解凍されて インストール完了

□ J2SDK環境設定
2001第4四半期には J2SE1.4 が出るので名前の変更に備えリンクを張っておきます。
(『jdk』という一定の名前を使い、実体を jdk1.3.0_02->jdk1.3.1->jdk1.4と切替 )
# ln -s jdk1.3.1 jdk

全ユーザ共通に設定の場合
・ /etc/profile に下記を追加
export JAVA_HOME=/usr/local/jdk
export PATH=$PATH:$JAVA_HOME/bin:$JAVA_HOME/lib

・ 変更を反映させる
# source /etc/profile

□ 動作確認(バージョンの確認)
$ java -version
java version "1.3.1"
 :
と出ればOK うまくゆかない時は、再度チェックしうまくゆくまで次に進めません。

【Tomcatのインストール】
次に Tomcat4.0 をインストールします。これには、ソースをコンパイルする方法と
バイナリを取ってくる方法があり、後者が簡単です。前者の為には「Ant(ビルドツー
ル)」「jaxp(XMLJava API)」「jsse(Java Secure Socket Extension)」の操作が
必要となりいろいろ深みにはまることになります。(はまりました^^;;)
Jakarta開発ツールを使いこなすには、Ja-Jakartaプロジェクトに感謝し翻訳のお世
話になるのが早道です。http://www.ingrid.org/jajakarta/
さすがにまだ雑誌や書籍の付録ではTomcat4.0は、入手できないので 一次サイトから
ダウンロードします。(例えば ダウンロード結果はfukuiユーザでは /home/fukui
へ)
http://jakarta.apache.org/builds/jakarta-tomcat-4.0/release/v4.0/

jakarta-tomcat-4.0.tar.gz  17-Sep-2001 19:39  3.2M  を get

□ バイナリファイル解凍インストール (rootになって)
# cd /usr/local
# tar xzvf /home/fukui/jakarta-tomcat-4.0.tar.gz

□ Tomcat環境設定
・ jakarta-tomcat-4.0 というディレクトリが出来るのでこれもjdkと同様
  将来の versionupに備え『tomcat』という名前にリンクを張っておきます。
# ln -s jakarta-tomcat-4.0 tomcat

全ユーザ共通に設定の場合
・ /etc/profile に下記を追加
export TOMCAT_HOME=/usr/local/tomcat

・ 変更を反映させる
# source /etc/profile

□ Tomcatの起動と動作確認
Tomcatには、起動用スクリプト(startup.sh)と停止用スクリプト(shutdown.sh)が
準備されているので、それを利用します。
・ Tomcatの起動
# /usr/local/tomcat/bin/startup.sh
Using CATARINA_BASE: /usr/local/tomcat/bin/..
Using CATARINA_HOME: /usr/local/tomcat/bin/..
 :

・ Tomcatの動作確認

Tomcat自身で簡易WebServer機能を持っており、Defaultでは有効となっているので
Webブラウザからアクセスしてみます。

http://localhost:8080/

Tomcat Version4.0 の入り口画面が出ればOKです。JSP Exampleへ進んで色々試して
見て確認できます。

☆ Linux+Tomcat4.0  http://ns2.fsys.net:8080/でも閲覧できます。

ここから Apacheとの連携や Tomcatの各種設定などいろいろ厄介なテーマが続くの
ですが、今回は、ここまでにしておきます。


Tomcat Version4.0 には今 話題の『WebDAV』Serverの実装もあるようです。
WebDAV (Distributed Authoring and Versioning)とは「ファイル共同編集のため
のHTTP/1.1 の拡張プロトコル」で、最近解説記事が多いですね。

■ 次世代プロトコルWebDAVの可能性
http://www.atmarkit.co.jp/flinux/special/webdav/webdav01a.html

ついでに話はそれますが、J2EE (Java2 Enterprise Edition)の記事も最近多いで
すね。
確かに開発費だけで何千万以上かけるようなシステムでは、いろいろ能書きもあった
方が良いでしょうが、「定向進化(かつて恐竜が歩んだ道)」の兆しを感じます。
大手には、『ハマって』もらって、我々小回りの利くスタンスでは、Ruby/eRuby で
オブジェクト指向スクリプトを『おいしく』頂くのがやっぱりよさげと思う今日この
頃です。

■ Webと企業システムを結ぶ実践的アーキテクチャ
□ 第1回 Webと企業システムをつなぐ現実的アーキテクチャとは?
http://www.atmarkit.co.jp/fjava/rensai/webarc/webarc01.html
□ 第2回 最適なフロントエンド開発手法
http://www.atmarkit.co.jp/fjava/rensai/webarc02/webarc02.html


【プロフィール】
福井 修 ( FUKUI Osamu )o-fukui@po.iijnet.or.jp fukui@fsys.net
福井システムリサーチ http://fsys.net/  主幹。システム構築歴25年。
Linux+JSP+PostgreSQLでの郵便番号簿 検索 http://fsys.net/post/
日本リヌクス協会、神戸商工会議所情報処理学会 会員
関西ソーホ・デジタルコンテンツ事業協同組合流通科学大学 委託SE http://www.umds.ac.jp/